雑雑読書日記15 『ザ・パーフェクト―日本初の恐竜全身骨格発掘記』『殿山泰司ベスト・エッセイ』
北海道における日本初の恐竜全身骨格発掘記。むかわ町穂別で2003年恐竜の化石が発見された。尾椎骨のほぼ完全な状態のものだった。穂別というところは古くからアンモナイトの産地。12名の発掘に関わった研究員の活躍ぶりや恐竜の基本的なことや発掘からクリーニングに至る一連の工程についても書かれている。クリーニングというのは割と簡単にできると思っていたが繊細な取扱と知識が要求されることと時間のかかることやノジュールという化石が含まれた石の運搬、時にはヒグマと遭遇しかねない大変な作業をこの本で知ることができた。
ザ・パーフェクト―日本初の恐竜全身骨格発掘記: ハドロサウルス発見から進化の謎まで
- 作者: 土屋健,小林快次,櫻井和彦,西村智弘
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2016/07/04
- メディア: 単行本
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化石は小さな貝や葉っぱの化石は海岸で拾ったことがあります。小さいとはいえ
拾ってみると嬉しいものです。
この本ではアンモナイトの化石がよく採れる北海道むかわ町が中心に紹介されて
います。
知り合いに石川県や福井県で恐竜発掘に参加している方に聞いたことがありますが
恐竜の発掘はとても長い時をかけて行われるものだそうです。
数十年かけてそれが恐竜のどの部分なのかが同定できるか、そういうものらしいです。
恐竜とはいいませんがアンモナイトでも発掘してみたいです。
フリージャズとミステリーそして女が好きな名脇役だったトノさんのエッセイ集。独特の文体、頑固ながらも言いたいことをずばりと書いている。世の中は憲法を改悪しようという現代。本の中に「祖国は国民全体が守るもの国民一人一人が自分の国を自分たちを幸せにしてくれるすばらしい国だと思えば黙っていても守るもの、武器など問題ではない」まさに今の暴君に聞かせたい言葉だ。太平洋戦争に従軍し、軍隊の理不尽さを自分の体験から戦争というものを語るトノさんみたいな人はもうほとんどいないと思う。他のエッセイも、もうすこし読んでみたい。